マンションバリューアップガイド

 

マンションバリューアップガイド

(改修設計の事例を抜粋)

 

 

 

 

(住宅金融公庫「マンションバリューアップガイド」より)

近年マンションは定住志向が著しく高くなっており、終の棲家とされる方も多くなっています。
一方、私たちが住んでいるマンションに長く快適に暮らすためには、今までのような単なる維持保全型の「補修」ではなく、積極的な住環境改善型の「改修」に 取り組むことが必要な時代を迎えています。また、大規模修繕を行うときに、少しだけ背伸びをすれば実現できる改善事項もたくさんあります。
管理組合が心の潤いや安心、価値の向上などを目指して取り組んだ「バリューアップ!」の事例をご紹介いたします。

■バリューアップとは?
次の視点をもとに「バリューアップ事例」として取り上げています。
①基本性能のアップ(基本性能の回復、設備の近代化を図る)
②管理組合の抱える問題の解決(集団生活上の問題を考える)
③人にやさしい住まいをつくる(一人一人の生活を大切に)
④美しい住まいをつくる(誇りを持てる我が家に)

■検討と理解
バリューアップの検討を進める場合、資金、建物、法令など様々な制約に出会います。また、バリューアップはどのマンションでも同じようにできるということではありません。「できること」と「できないこと」を十分に理解する必要があります。

■タイミング
多くの場合、バリューアップの工事は大規模修繕工事に併せて行うのが効率的です。例えば、地中を掘り起こす、不要となったものを撤去する、足場をかけるなどのタイミングは、その部分をバリューアップする絶好の機会です。
なお、バリアフリー工事など「次の大規模修繕のときに一緒に…」と思っても「次が十年後」なら居住者も高齢化しています。その時では遅い工事もありますので決断が大切です。

■より良いバリューアップのために
バリューアップの考え方や進め方は個々のマンションで異なります。修繕や改良の順位や方法に「絶対」という決まりはなく、自分たちが納得できればそれがそのマンションの答えです。
事例集で取り上げた管理組合はしっかり体制を整え、修繕積立金を見直し、設計コンサルタントなどの良きパートナーを得るなど、何年も協議しながら実現しています。
それぞれの事例は、それを実現した各マンションの素晴らしい成果です。自分のマンションでもやってみたい部分や共感できる部分があれば、皆様も是非考えてみてはいかがでしょうか。

あせらず、たくさん話し合ってステキな住まいをつくりましょう!